雑感2「恐るべき子どもたち」

 

腐った子宮から生まれた子ども

そこは窓のない家だった。
窓のある家の中に創られた窓のない家。子どもたちの想像力は、大人が築いた世界に家を作る。
役割も目的もぐちゃぐちゃなおままごと。
愛憎劇だけはしっかりと演じられていた。

「最初に見た夢が一番美しかったわ。サイレンの光に、あなたの青白い顔が真っ赤に染まったの」

夢を見ていた。多分、幸せな夢。
醒めた瞬間、今まで感じていた全能的な多幸感は現実的な空虚感と混じり合って壊れてしまう。
だから忘れてしまうんだ。

 

 

 

恐るべき子供たち (岩波文庫)

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